「転換期のまちづくり 」というテ—マで、全国農村アメニティシンポジウム があり、景観審議会委員として、勉強に参加させてもらった。政府の観光立国の環境整備の一環として、景観法が制定されました。美しい景観は、世界遺産を見ても納得がゆくように、観光客をひきつけます。
農山村が美しい景観である為の前提条件は、農林業がきっちり営まれていることなんだそうです。棚田がある中山間地は、地滑り地帯でもあるんだそうです。人々の心を癒す美しい棚田。手入れのたいへんな棚田。どうやって利益を回してゆくかといった問題も含んでいます。
都会の人は鹿はいいけど、熊は駄目な自然を望まれます。現実の自然は熊も鹿もあります。受益者として費用負担をするという意識でないと、美しい棚田をはじめとした景観維持は、なかなか難しいと思います。
そしていま、荒れた休耕田や手入れの行き届かない里山など、高齢化の為、全国的に問題となっています。観光と農業をうまくむすびつけた長野県開田村の棚田、山梨県勝沼町のワイナリ—、群馬県新治村のたくみの里の事例発表があり、その後、会場になった新治村にある、三国街道沿いの須川屋宿の町並みやたくみの里のいろんな体験施設見学を楽しんだ。
電柱が地上にないと、視界がさえぎられることなく、すっきりとしています。遠い昔の町や人々の暮らしを彷佛とさせ、イメージが膨らんできますね。
近頃は、昔からある、地域のお祭りや伝統工芸、郷土食、人とのふれあいなど人を呼ぶ為に作ったものでなく、あるがままの日常が人気のようです。海外旅行で目の肥えた観光客を満足させることができるには、どうしたら良いか、この辺のところにヒントがありそうです。
農村を取り巻く現状は町村合併で減収が危ぶまれ、来年三月までの駆け込みで大騒ぎとなっています。国が700兆円もの負債をつくり、地方自治体にそのつけを回しているのが、町村合併の本質です。一番の目的は行財政の効率化であり活性化なのに、問題をすり替え、議員報酬の便乗値上げを期待して、また、地域の人々や地域の為ではなくて、私利私欲達成の為、住民を恐怖に陥れ目的を達成しようとしています。
説明責任を果たすことや財源確保に知恵を出すといったことをしないで、この低レベルの有り様。住民が勉強して、賢くなり、意志表示をしっかりできるようにならないと、元気なまちづくりはできないと思う。
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